耐久性と加工のしやすさを併せ持つ!モックアップ製作で使用される塩ビとは? 2022/08/18 column モックアップ製作で耐久性と加工性の良さを両立する素材を使用したい人もいるのではないでしょうか。これらの特性を両立したいのであれば、塩ビを使用するのがおすすめです。塩ビを使用する際には、事前に特徴・性質、メリットを把握しておきましょう。ここでは、モックアップ製作で使用される塩ビの特徴・性質、メリットについて解説します。 【目次】 1.モックアップ製作で使用される塩ビとは? 2.塩ビの特徴と性質 3.モックアップ製作で熱可塑性樹脂の塩ビを使用するメリット 4.今回のまとめ モックアップ製作で使用される塩ビとは? モックアップ製作で使用される塩ビとは塩化ビニルの俗称であり、「ポリ塩化ビニル」「塩化ビニル樹脂」を指します。塩ビは汎用性プラスチックとして幅広く使用されている樹脂であり、金属やガラス、木材に代わる素材です。軽くて丈夫なプラスチック素材なので、水道管のパイプや電線被覆、農業用資材、医療用器具の素材にも利用されています。 また、熱可塑性樹脂という特性もあり、一定の温度まで加熱することによって柔軟になり、目的の形状に成形することが可能です。可塑剤を添加することで樹脂の硬度を任意に変えることもでき、さまざまな用途への応用にも利用できます。 モックアップ製作では、目的に合わせて試作品を製作するので、さまざまな用途に対応できる塩ビが汎用的に使用されているのです。 塩ビの特徴と性質 ここでは、塩ビの3つの特徴・性質について解説します。 ・難燃性に優れている ・安定性が高い ・電気特性が良い 難燃性に優れている 塩ビは他の熱可塑性樹脂や紙・木材などに比べると、着火・引火しにくいので難燃性に優れていると言えるでしょう。他のプラスチック類よりも燃焼による放熱量が小さく、延焼しにくい性質があります。 安定性が高い 塩ビは耐薬品性において酸やアルカリだけでなく、ほとんどの無機薬品に対して影響を受けにくい特徴があります。また空気中の酸素に対する酸化反応も受けにくいので、極めて安定性が高い素材だと言えるでしょう。 電気特性が良い 電気絶縁性や誘導率などの電気特性が良いのも特徴・性質の1つです。通電抑制効果によって、配線カバーや電力線などにも利用されています。難燃性にも優れているので、電気用部材に有効な素材だと言えるでしょう。 モックアップ製作で熱可塑性樹脂の塩ビを使用するメリット モックアップ製作で塩ビを使用するメリットは主に3つあります。 ・比較的安価 ・経時変化が少ない ・高接着性 比較的安価 塩ビは他の熱可塑性樹脂と比べて比較的安価なので、試作品製作で重宝される素材です。モックアップ製作では何度も試作をしなければならないので、安価で入手できる塩ビはコスト面でメリットがあります。 経時変化が少ない 塩ビは機械的強度が変化しにくく、耐久性に優れているので経時変化が少ない点でメリットです。モックアップ製作において、試作品の経時変化は重要な要素であり、経時変化が少ない塩ビは重要な素材だと言えるでしょう。 高接着性 塩ビは接着性に優れているので、モックアップ製作で使用するメリットがあります。高接着性によって、壁紙や床材など幅広く利用される素材なのです。 今回のまとめ 塩ビは汎用性プラスチックとして幅広く使用されている樹脂であり、軽くて丈夫なプラスチック素材です。電線皮膜や農業用資材、医療用器具など幅広く利用されている素材であり、「難燃性に優れている」「高安定性」「電気特性」の3つの特徴・性質があります。 モックアップ製作は何度も試作しなければならないこともあり、コスト面で比較的安価な塩ビを使用するメリットは大きいでしょう。経時変化が少なく、高接着性のメリットもあるので、壁紙や床材などにも幅広く利用されています。