ウレタンフォームや発泡材などの試作品製作に欠かすことができない柔らかい素材の加工方法 2022/05/02 column 製品を量産する上で欠かせないのが、試作品です。試作品は、商品化した時に不備がないように強度や性能を検証するために作り、品質を確保するために大変重要と言えます。しかし、試作品製作は専門とする企業に依頼することも多いため、どのような加工で何ができるのか、分からないこともあるのではないでしょうか。 今回は、数ある試作品素材の中から、ウレタンフォームなどの柔らかい素材の加工方法や試作品製作に用いる加工技術について解説します。 【目次】 1. ウレタンフォームや発泡材の加工方法 2. 試作品製作に欠かせないその他の加工技術について 3.今回のまとめ ウレタンフォームや発泡材の加工方法 ウレタンフォームや発泡材などの柔らかい素材は、主に緩衝材や断熱材、吸音材の試作品製作に使われています。製作物の形状や素材によって加工方法を使い分けることで、高品質な試作品の製作が可能です。 打ち抜き加工 打ち抜き加工とは、板状のウレタンフォームや発泡材などの素材を、特定の形状に沿って打ち抜く加工方法です。アタッシュケースの緩衝材など、形にぴったりと合う加工で対象物を守ることができます。 切削加工 切削加工とは、塊状の素材から製品の形を削り出す加工です。昔から使われてきた方法で、機械の使用が難しい場合には手作業で行うことも少なくありません。現在では、3Dデータを元に機械加工が行われるケースもあります。 ウォータージェット加工 ウォータージェット加工とは、高水圧の機械を用いて任意の形に抜き出す加工です。精度も高く、ウレタン系の柔らかい素材は水のみで加工が可能なため、相性が良い加工方法になります。 試作品製作に欠かせないその他の加工技術について 試作品製作の素材には、ウレタンのような柔らかい素材以外にも樹脂や金属、ゴムなどの様々な種類があり、目的に応じて加工技術は使い分けられています。 樹脂加工 樹脂加工とは、主に紙や繊維素材に用いられる加工技術です。樹脂を表面に加工することで耐水性や耐熱性を強化し、皺を防ぐ働きがあります。 金属加工 金属加工は、その名のとおり金属素材の加工技術です。金属は打ち抜きや切削ができるだけでなく、叩いたり熱を加えたりすることができます。加工の幅が広く、様々な試作品に使用されています。 板金加工 板金加工とは、板状の金属の切断・折り曲げをする加工技術です。薄く脆い金属から大型製品に使われる頑丈な金属まで幅広く対応が可能で、金属の軽量化や強度の上昇などの効果が見込めます。 試作品製作の場合は、金型を作らずに手作業で行われるケースが少なくありません。 今回のまとめ ウレタンなどの柔らかい素材を用いた試作品を作るための加工には、打ち抜き加工・切削加工・ウォータージェット加工などの種類があります。また、試作品の素材にも膨大な種類があり、樹脂加工や金属加工、板金加工など素材と製品に合った加工が用いられています。