最適な商品開発では競合調査の分析結果が活用できます

2022/04/28
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商品開発をするにあたって、競合調査の分析結果を活用すると他社にしかない製品の魅力や強み、弱点を把握できます。こうした情報を活用すれば、他社に差をつけた商品開発が可能となりますので、自社の商品をよりよいものにするためにも、導入してみましょう。今回は、商品開発を検討する際に役立つ競合調査について解説します。

商品開発を検討する際に役立つ競合調査

新たに商品を開発するにあたり、競合調査を実施して何が自社の製品にはなく、どんな分野で勝っているのかしっかり把握することは非常に大切です。
同じ商品でも売れている他社のサービスや価格設定などを見て、その他社が持っている弱点も同時にチェックしましょう。
商品開発により役に立つ競合調査を行うなら、調査対象の競合企業や商品を明確にしておくことが重要と言えます。具体的にチェックしたいのは、以下の項目です。

・同様の商品を扱っている
・同様の商品やサービスを扱っているシェア率が最も高い企業と最も低い企業
・商品の価格が同じ企業
・ポジションやターゲット層が同じ企業

該当する企業を数件ピックアップして、競合調査を実施していきましょう。

基本となる競合調査の手順

競合調査の基本的調査は、以下の手順で行います。

・競合調査の目的をしっかり決め、調査対象も明確に絞り込む
・調査の内容を検討し、項目を決める
・仮説を立て、実際に調査して仮説と比較する

もちろん、調査の目的が変われば調査項目も変わりますので、目的に合わせて調査項目を変えることも必要です。
例えば、ビジネスモデルを目的に競合調査を行う場合、競合他社の事業規模や商品の展開、ターゲット層の顧客、販売経路などが調査項目として挙げられます。
純粋に商品の品質向上を図りたい場合なら、実際に取り扱っている商品の種類や販売価格、接客やサービスなどが調査項目になるでしょう。

競合調査で使用するフレームワークの種類

商品開発のフレームワークは、競合調査でも活躍します。
自社の強みを見つけ出すために競合調査をしたい場合は、「SWOT」と「バリューチェーン分析(価値連鎖)」という方法が活用できます。
「SWOT」とは、「Strengths(強み)」「Weaknesses(弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の頭文字からなるフレームワークで、自社の強みと弱み、競合や外的要因の脅威、機会を分析する方法です。

一方、「バリューチェーン分析(価値連鎖)」とは、自社の強みや弱みの分析に加えてコスト確認を行うことで価格連鎖、バリューチェーンを分析していくという方法です。
競合を探す、あるいは顧客の価値に繋がっているかどうかを分析する場合は、「ファイブフォース分析」や「4C分析」という方法が活用できます。
「ファイブフォース分析」では、「消費者、購入者の交渉力」「販売元の交渉力」「新たに参入した会社の脅威」「代替品の提供による脅威」「競合他社の脅威」の5つの脅威を分析します。それにより、自社はどのような環境下に置かれているのか分析するためのフレームワークです。

「4C分析」は、「Customer Value(顧客価値)」「Customer Cost(顧客側が負担するコスト、時間やお金など)」「Convenience(便利かどうか)」「Communication(企業と顧客間でどのように商品が伝わっているか)」という4つのポイントから分析します。こうすることによって、自社の商品が顧客にとって価値のあるものになっているかどうか把握することが可能です。

今回のまとめ

競合調査を実施し、結果を分析することで自社の強みや弱み、そして競合の持つ強みや弱みを知ることができます。どんな情報が必要なのか目的を明確にしておけば、適切なフレームワークを選択して競合調査をすることが可能です。
商品開発にあたり、競合が自社に与える影響や自社にしかない強みを見つけて、より効果的な商品開発に役立てましょう。