家電業界では商品設計や展示見本などでモックアップを活用 2022/04/05 column 中身のない試作品の模型を「モックアップ」と呼びます。家電業界でも設計段階で試作品としてのモックアップは広く活用されています。また、モックアップは見た目のイメージを理解してもらうという目的もあるため、展示見本としても使用されます。展示品の観覧者や消費者の立場として、モックアップに触れたことのある方もいるかもしれません。近年では3Dプリンターによる大型家電の試作品も生まれるなど、多様化も進んでいます。今回は、モックアップの活用や目的について解説します。 【目次】 1. 家電業界でのモックアップは商品設計や展示見本で活躍 2. 家電業界のモックアップは家電の売り上げを左右する存在 3. 3Dプリンターの利用により大型家電のモックアップ製作も可能に 今回のまとめ 家電業界でのモックアップは商品設計や展示見本で活躍 モックアップの目的は主に2つあります。具体的には、商品設計のサポートと、展示見本です。 例えば、商品設計の一環として試作品を作ったとします。試作品の製作は、完成後の見た目がイメージと違いすぎることや、想定外の結果を防ぐために有用です。試作品の段階で問題を見つけ、早期修正に役立てられるでしょう。 展示見本は、消費者や事業者への訴求が目的です。盗難や破損などのリスクから実物の展示はできないことも少なくありません。そこで見本を展示し、大まかな見た目を相手に伝えるのです。見本を通して商品の魅力を感じてもらうことも、モックアップの大切な役割のひとつだと言えるでしょう。 家電業界のモックアップは家電の売り上げを左右する存在 家電業界では、エアコンやテレビ、スマートフォンなどさまざまな商品のモックアップが作られます。それらが店頭に見本として並べられることも少なくありません。 購買者に与える見た目の第一印象は大切です。展示見本の第一印象が悪ければ、大きな売り上げは期待できません。したがって、モックアップの存在も業績を左右する一因だと言えます。 また、見た目が良くないとスペックが良くても評価してもらえません。そのため、試作段階から妥協を許さないことが大切です。 3Dプリンターの利用により大型家電のモックアップ製作も可能に 最近は3Dプリンターによるモックアップの製作例が見られます。家電業界でも見本を作る機会がありますが、3Dプリンターで大型家電に対応したものを作るケースもあります。 従来3Dプリンターでの大型モックアップ製作は、手間やコストがかかりすぎたり、精度に欠けたりするため向いていないとされていました。しかし、昨今の技術進化により、大型商品に対応できる3Dプリンターが生産されるようになりました。テレビや冷蔵庫のようにサイズの大きい家電も、3Dプリンターで作れるようになったことで、商品完成後に修正を迫られるリスクも抑えることが可能です。 今回のまとめ 家電業界ではモックアップが重要とされている理由についてご紹介しました。モックアップの目的は、試作品を通して完成後と事前イメージのズレを防ぐだけではありません。サンプルとしての展示によって、お客さまの第一印象に訴えかける役目もあります。 また、最近は3Dプリンターのおかげで、大型家電の見本製作にも対応できるようになりました。以上から家電業界でのモックアップの重要性は、より高まっていると言えるでしょう。 株式会社東海モデルでは、商品開発だけでなくモックアップ製作のサポートも展開中です。メーカーの従事者で試作品の経験が少ない方のご相談も受け付けています。モックアップ製作で気になることがあれば、ぜひご連絡ください。