試作品開発の際に利用できる「ものづくり補助金」とは

2022/02/18
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新製品を作成するには、アイディアの立案から始まり、部品設計をしたのち、試作品開発を行います。試作品開発はさまざまなプロセスがあり、多くのコストがかかるため、補助金制度を望む企業も多いかと思います。そんな時にぜひ活用したいのが、「ものづくり補助金」です。ものづくり補助金の制度概要や申請条件、 申請方法などを今回の記事で紹介しますので、自社の事業が条件に該当するかどうか、ぜひご一読ください。

【目次】 
1.「ものづくり補助金」の概要とは
2.「ものづくり補助金」の審査項目とは
3.どのような流れで申請できるのか
4.今回のまとめ

「ものづくり補助金」の概要とは

ものづくり補助金は、正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」と言い、経済産業省(中小企業庁)が実施している補助金制度です。中小企業の経営力を高めるための設備投資に対する制度ですので、中小企業および NPO 法人が補助対象者となっています。ただし、業種・資本金・常勤の従業員数、該当する組合の種類などに条件がありますので、詳細は応募要項でしっかり確認しましょう。
名称に「商業・サービス」と入っているように、主に製造業で行なっているものづくりだけでなく、サービス業・小売業・農業など、生産性向上のための設備導入であれば、補助対象となります。具体的には、次の目的での導入であることが必要です。

・生産性向上に役立てるための革新的なサービスの開発
・試作品開発
・生産プロセスの改善

この補助金は融資ではありませんので、返済は不要です。また担保や保証人も求められません。なお、申請締切日前から数えて10か月以内に、この補助金の交付を受けた場合は、補助対象外となります。補助金は「一般型」と「グローバル展開型」に分かれ、補助率や補助金の上限は該当者ごとに異なります。

「ものづくり補助金」の審査項目とは

ものづくり補助金の審査には、技術面・ 事業化面・政策面の3点に加え、成長性・政策・災害等・ 賃上げの4項目が加点されます。一般型とグローバル展開型では、要件が異なりますので、注意しなくてはいけません。審査で重視されるのは、事業の現状や課題を明確にした上で、補助金を使うことでどのような設備を導入すると課題が解決できるのかという点です。
この内容を申請書に記載しますが、記載欄はそれほど多くないため、分かりやすくシンプルな記載を心がけましょう。ものづくり12分野に該当する場合は、その旨も忘れずに記載しましょう。さらに、設備を導入したことで見込まれる事業効果について記載する場合は、根拠が明確にできる数字を具体的に記入すると、審査員にわかりやすく伝えられます。

どのような流れで申請できるのか

ものづくり補助金の申請は、全て電子申請システムで行います。申請をスムーズに行うには、事前にGビズIDプライムを取得しておきましょう。申請の流れとしては、まずシステムにログインし、申請内容を入力します。このとき、必要書類の添付も行いますので、書類も事前に準備しておきましょう。全ての項目の入力が完了し、作成状況が「作成済」に変わったら、申請ボタンをクリックし、手続きは完了です。
一度送信した内容は変更できないため、クリック前にしっかり確認しましょう。

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今回のまとめ

今回は、ものづくり補助金についての概要を紹介しました。細かく規定されている点も多いため、 内容や申請方法などで不明な点があれば、専門性の高い支援が受けられる認定経営革新支援機関に相談することをお勧めします。