企業が商品開発を行う際に行うデータ収集方法 2022/01/13 column 商品開発におけるデータ収集は、商品の売れ行きに関わる重要な工程です。ターゲットとなる消費者の特性を深く知ることで、顧客が求める理想の商品に近づけることができます。また、商品に持たせるべき機能性が明確になり、開発の進行もスムーズにできます。では、そんな商品開発におけるデータ収集には、どのような方法があるのでしょうか?今回は、この点を主軸にご紹介して参ります。ぜひ最後までご覧ください。 【目次】 1.アンケートの実施 2.訪問調査・インタビュー 3.競合他社の調査 4.インターネットでの情報収集 5.公的機関などのデータ収集 6.今回のまとめ アンケートの実施 アンケートによるデータ収集には、低コストで比較的簡単に行えるという利点があります。調査対象と目的さえ明確化されていれば、適当なアンケートを作成し回答を促すだけで、必要なデータを収集することが可能です。ただ、アンケートでは、内容の不備や回答の促し方に注意が必要になります。 例えば、アンケート内容に不備があれば期待したデータが得られなかったり、回答の促し方が不十分であれば誰にも見向きされなかったりしてしまいます。実施する際には、必要になるデータをもとにした質問内容を作成し、回答者には相応の特典を与えるようにすると効果的です。また、アンケートの対象者の年齢に応じて、インターネットと紙どちらを媒体とするか決めることも重要になります。 訪問調査・インタビュー 顧客に対して、直接訪問しインタビューを行うのもデータ収集方法の一つです。対象が絞られてしまうため、幅広い意見を抽出することはできませんが、インタビューとなる点で顧客の視点をより深くまで理解できるデータを得ることができます。これにより、実用性の高い商品の開発にも繋げられると言えます。 また、実際に訪問することで、顧客の生活環境にも触れられ商品が生活に与える影響まで把握できます。生活においてどのような役割を担うのかという点も、商品の利便性を図る上で重要なデータです。 競合他社の調査 競合他社の調査で得られるデータは、商品の売れ筋だけでなく、差別化を図るためにも必要なものとなります。 また、商品開発に限らず、商品をどのように売り価値を与えるかというマーケティング施策のデータを得ることも可能です。 なお、具体的な調査方法はほかの調査方法と同じで、予め調査の目的を明確にした上で類似商品を扱っている企業を中心にリストアップを行い、それらのHPやECサイトの商品情報から必要なデータを収集する形になります。ほかにも、競合他社に直接訪問をしたり、専用のツールを使用して調査をしたりする方法もあります。 インターネットでの情報収集 現代ならば、インターネットでも様々な情報を手に入れることができます。インターネット検索はもちろん、ニュースサイトなどでも最新のトレンド・商品のニーズを把握できます。 また、インターネットによる情報取集は、ネット環境さえあればすぐに実施できるため、低コストかつスピーディーなデータ収集が可能です。 ただ、リサーチできるのは基本的に全体の傾向・定量データのみで、顧客の実際の声といった定性データはあまり期待できません。とはいえ、SNS等にもリサーチの幅を広げることで、定性データの収集も行えるようになります。 公的機関などのデータ収集 公的機関や業界団体では多岐にわたる調査が行われ、そのHPなどでは数値化したデータが公表されております。公的な機関や業界を代表する団体であるがゆえにデータの信頼性が高く、商品開発にも大いに役立てられます。 また、これらの機関が実施する調査は規模の大きいものが多く、一度にまとまった情報が得られるのも特徴です。ただし、ほとんどが数値化されたデータとなるため、それを読み解くための分析力が必要になります。 今回のまとめ 商品開発を行う際には、商品に関するあらゆるデータの収集が必要不可欠です。これを行わずして良質な商品は作れません。まずは、然るべきデータ収集方法を押さえ、顧客の視点・要望を取り入れた商品を設計していきましょう。