商品開発を行う上で考慮すべきターゲットの設定 2022/01/06 column 現代のマーケットは消費者の好みやニーズが多様化しており、限られた予算の中で効率的な商品開発を行うには、ターゲットを的確に設定する必要があります。では、どのようにターゲットを設定すると、獲得したい顧客層にアプローチできるのでしょうか。今回の記事では、ターゲットを絞り込む重要性や、ターゲットの設定方法などを解説しますので、商品開発の参考にしてみてください。 【目次】 1.なぜターゲットの絞り込みが重要なのか 2.ペルソナの設定が重要な戦略のひとつ 3.定期的なペルソナの見直しも必要 4.今回のまとめ なぜターゲットの絞り込みが重要なのか 近年の商品開発では、企業の規模や業種にかかわらず、ターゲットを明確にする傾向が顕著に見られます。これは、商品の特徴を明確にし、アピールポイントを前面に打ち出すことで、競争力を高められるためです。顧客のニーズが多様化する中で、幅広い客層に受け入れられる商品開発は難しくなっており、顧客の獲得が難しくなっています。ターゲットを絞ると、商品開発の立案から製造、商品が店頭に並ぶまでの一連の流れの中で、戦略を立てやすくなるうえ、限られた予算や経営資源を集中させることができます。 この考え方は、1950年代頃から広まり始め、現在まで浸透し続けているのです。 狙うターゲットを定めることをターゲティングといい、 マーケティング戦略を立てる上で重要な位置づけとされています。 ペルソナの設定が重要な戦略のひとつ ターゲットを絞り込む際には、ペルソナの設定が重要なウエイトを占めます。ペルソナとは、ターゲットをより具体化したものであり、マーケティングにおいては製品を購入する架空のユーザーという意味を持っています。例えばターゲット設定では、20代男性・50代女性など大まかな設定のみを行うことがほとんどですが、ペルソナでは一人の架空の人物を想定します。年齢や性別だけでなく、家族構成、趣味、職業、休日の過ごし方、行動パターン、価値観、今後の願望など、できるだけ詳細に設定し、その人に適した商品開発とは何なのかを検討していきます。 この取り組みで、社内で行う商品開発会議などにおいて、社員間で起こりがちなターゲットへの認識違いやズレを防げるようになり、ユーザー目線での商品開発が行えます。年代と性別のみでターゲットを設定してしまうと、ターゲットの具体的なイメージが湧きにくくなるためです。 定期的なペルソナの見直しも必要 ペルソナを一旦設定した後でも、事業の成長や商品の売れ行き、世の中の変化などに応じて、定期的にペルソナを見直すことも必要です。実際に商品開発を行うと、ペルソナの設定内容と実際の顧客層がずれてくる場合もあります。見直しと修正の実施により、実際のターゲットにより近づけることができます。 できれば、設定したペルソナに向けたビジネスが可能かどうかリサーチを行い、裏付けを取った上でペルソナの内容を再確認したのち商品開発を見直してみると、より効果的にペルソナが活用できるでしょう。 今回のまとめ 市場のニーズにあった商品開発をする手段のひとつとして、今回はペルソナ設定について紹介しました。ニーズは常に変化しているという事実を念頭に置きながら、顧客が求める商品開発ができるよう取り組んでいきましょう。