カーデザインを行う上で考慮すべき2つのポイント 2021/12/16 column 生活の足として、また通勤通学の手段として、車は人々の生活に必要不可欠なものになっています。車がないと生活できない地域もあるうえ、近年頻発している自然災害に対して災害支援車が次々と開発されており、車はライフラインのひとつであると唱える人物もいるほどです。車を購入する時、デザインで選ぶ人が多いかと思います。車の好みを大きく左右するデザインは、どのような点に考慮して行うと良いのでしょうか。 【目次】 1.車の生産技術とカーデザインは同時に進歩する 2.カーデザインを行う流れ 3.カーデザインで重要なポイントとは 4.今回のまとめ 車の生産技術とカーデザインは同時に進歩する カーデザインを行う時、デザインを重視するだけではなく、「走る・曲がる・止まる」など、車に求められる基本性能がきちんと作動するかどうかも考慮しなくてはいけません。 さらに、各自動車メーカーで決められている特徴や安全性の要件、トランクの容量、ホイールベースなども満たす必要があります。車の開発やデザインが始まってから、実際に生産が始まるまでは、2年から4年のタイムラグがあるため、生産技術を取り入れながら未来のユーザーのニーズを想定してカーデザインを行います。 生産技術は日々進歩しており、近年では生産技術を活かすために、デザインをどう取り入れるかが重視される傾向があり、例えば次のようなものがあります。 ・ラジエーターの冷却性能を最大限発揮させるために、フロントデザインを工夫する ・車の空気抵抗を少なくするため、 フロントデザインに技術を反映させる カーデザインを行う流れ カーデザインを実際に行うのは、カーデザイナーという職業の人々です。最初に、完成する時期のユーザーの好みや社会の変化などを予測しながら、新しいカーデザインを考えます。アイデアがまとまったら、スケッチを何百枚・何千枚と書き、アイデアをまとめます。最終的にアイデアが数案にしぼられたら、今度は立体的に表す作業に移ります。粘土や3D映像を使って、実車を想定したモデルを作り、最終的なデザインを仕上げます。 デザインが決定したら、外装内装や細かい部分も合わせて設計を加え試作車を作るのが、一連の流れです。 カーデザインで重要なポイントとは カーデザインは、見た目と性能の両方が合致して、初めて魅力的な車が出来上がります。カーデザインを行う際の重要なポイントには、どのような点が挙げられるのでしょうか。 開発したい車のコンセプトをチームで共有する カーデザイナーは、外部から人材を招いてデザインの開発に取り組むこともありますが、社員がチームを結成して開発するケースが一般的です。 カーデザインは車の売り上げに直結するため、デザイナーの間でコンセプトがまとまっていないと、良いデザインは完成しません。マーケティングを行い、ニーズを把握した上で企画を立て、コンセプトを共有・決定しましょう。 数年先の流行を予測するため現在の流行を把握する カーデザイナーがデザインしてから生産開始まで、数年のタイムラグがあると先述しました。このタイムラグを踏まえた上で、数年先の流行を見据えてデザインする必要があります。車の設計やデザインにはトレンドがあるため、トレンドから大きく外れてしまうと、売り上げが見込めなくなってしまいます。まず、現在どのような車が好まれているのか、流行を把握しておくことが重要です。 今回のまとめ カーデザインの仕事を行うには、車に関する知識だけでなく、探究心や向上心、コミュニケーション能力、体力など、幅広いスキルが求められます。車が売れないと言われる時代ですが、需要そのものがなくなることはないため、ニーズに合ったカーデザインの重要度が高まっていくでしょう。