試作品製作で活用される3Dプリンターの今後の実用性 2021/11/01 column 以前紹介した3Dプリンターですが、「3Dプリント技術を活用した試作品・モックアップ製作」「3Dプリンターが得意とする試作品・モックアップの形状」もともとは工業用として、自動車や家電製品の部品をサンプルとして試作するために利用されてきました。 当時の価格は非常に高く大企業や試作専門業界の間でしか導入されていませんでしたが、近年では時代の変化に伴って低価格化・家庭用など様々な3Dプリンターが普及してきました。 そこで今回は、3Dプリンターの現状と今後の在り方についてお伝えしていきます。 【目次】 1.現在ある3Dプリンターの種類 2. 3Dプリンターで製作できるもの 3.今後の3Dプリンターの在り方 4. 今回のまとめ 現在ある3Dプリンターの種類 今現在ある3Dプリンターの種類は以下のとおりです。 ① 熱溶解積層方式 ② 光造形方式 ③ インクジェット方式 ④ 粉末燃結方式 ⑤ 粉末固着(接着)方式 主に家庭用3Dプリンターとして主流となっているものは、①の“熱溶解積層方式”です。 こちらは、材料費も安くコストパフォーマンスが良い反面、精度や仕上がりが粗いという面もあります。 業務用3Dプリンターは、残りの4つが主流となっています。 家庭用3Dプリンターと比べ値段はかなり高くなりますが、 性能の良さと仕上がりの良さは断然業務用3Dプリンターの方が優れています。 3Dプリンターで製作できるもの 上記で挙げた3Dプリンターの種類を説明します。 ① 熱溶解積層方式 プリンターヘッドから溶けた樹脂を押し出しながら積層する方法です。 ② 光造形方式 液状の樹脂に対して紫外線を当て、その樹脂が硬化したものを積層する方法です。3Dプリンターの中で定番モデルとされています。 ③ インクジェット方式 プリンターの印刷方式を応用したもので、インクジェットヘッドから噴射した樹脂を紫外線で硬化しながら積層する方法です。 ④ 粉末燃結方式 粉末状の材料にレーザー光線を当てて燃結させる方法です。 ⑤ 粉末固着(接着)方式 石膏などの粉末材料を敷き詰めた上に、ヘッドを移動させて接着剤を吹き付けて固めていく方法です。 これらの方法を利用して、3Dプリンターでは、商品を製造する際にイメージを固める為の“試作品” 量産品を製造する際に使用する“型” 可動域のある製品の動作確認などに利用される“機構確認” 心臓・骨などの“医療用モデル” 家を建てる際、設計段階からの活用が可能な“建築・建設模型” “フィギュア・オーナメント”などを作ることができます。 今後の3Dプリンターの在り方 現在日本で普及している3Dプリンターは主に“もの”を製作するために使われています。 近年では3Dプリンターはより技術的に発達し、海外では既に“もの”だけに限らず“食べ物”においても3Dプリンターでの製作が可能になってきています。 また、実際の家や橋までもが3Dプリンターで製作されているという事例も海外にはあります。 このように、3Dプリンターは1980年に誕生してから現在に至るまで、技術の発達により製作領域を着々と広げています。 現時点では製作不可能とされているものであっても、技術の発達や時代の変化と共にそれも可能になるなど、3Dプリンターの可能性は今後も広がっていくことでしょう。 今回のまとめ 今後は、時代の変化と共に3Dプリンターも今よりもっと高技術で汎用性が高くなり、近い将来3Dプリンター1台あれば生活ができるそんな時代になるはずです。 今後も目が離せない3Dプリンターの実用性や最新情報などたくさん発信していけたらと思います。