個人起業で注目のMVP(Minimum Viable Product)とは?起業に役立つメリットについて 2025/03/10 個人・中小企業向け 商品開発には多額の費用がかかります。その費用を無駄にしないためには、確実に売れるものを完成させなくてはいけません。個人の商品開発でも何度も試作を繰り返しますが、試作品で注目されているのが、MVP(Minimum Viable Product)です。ここでは、MVPの概要と商品開発での活用方法などについて、詳しく解説します。 【目次】 1.ものづくりの個人起業で注目されているMVP(Minimum Viable Product)とは 2. MVPを個人起業で取り入れるメリット 3. MVPをものづくりの検証で活かす 4.今回のまとめ ものづくりの個人起業で注目されているMVP(Minimum Viable Product)とは MVPは「Minimum:最小限」「Viable:実行可能」「Product:商品」となり、日本語に訳すと「必要最低限の機能を搭載した商品」となります。 試作品のプロトタイプと似ていますが、厳密にはMVPとプロトタイプは異なるものです。具体的な違いとしては、以下の点が挙げられます。 プロトタイプ プロトタイプはデモンストレーションを目的としていて、デザインチームとエンジニアリングチームとのアイデアのすり合わせに使われます。そのため、必要最低限の機能は必ずしも搭載されているわけではなく、レベルの低いプロトタイプになると紙にアイデアが描かれているだけです。 MVP 必要最低限の機能を搭載しているMVPは、ユーザーに提供することが可能です。実際に試してもらい、ユーザーからのフィードバックをものづくりに役立てることができます。 MVPを個人起業で取り入れるメリット 個人起業でもMVPを採用する人が増えています。個人企業でMVPを取り入れる主なメリットは次の2つです。 ユーザー視点での商品開発ができる 大量生産できる商品を開発する場合、自分が作りたい商品ではなく売れる商品を開発することが重要です。MVPを使ってユーザー検証を行っておけば、ユーザーからフィードバックが得られます。 リリースする前に改良を重ねられるので、ユーザー満足度の高い売れる商品を完成できます。 費用を安く抑えられる 必要最小限の機能を搭載している商品の開発は、少ない費用で始められます。商品開発でも最短ルートを選ぶことができ、無駄な作業に時間を費やすことがなるため、商品開発にかかるコスト削減にも役立つでしょう。万が一失敗した場合に、損失を最小限に抑えられる点もメリットです。 MVPをものづくりの検証で活かす 最後に、個人起業でのMVP検証を進めていく方法と注意点をご紹介します。 MVP検証の進め方 MVP検証の流れは、以下の通りです。 1.必要最低限の機能の選定 商品を開発する目的と、それを解決するために必要な機能を選定します。 2.MVPの製作 選定した機能を搭載したMVPを製作します。 3.MVP検証の実施 WEBサイトを立ち上げ商品を紹介し、アクセス状況を分析する、またはサービスや商品を実際に試してもらい、ユーザーからフィードバックを得ます。 4.改善 ユーザーからのフィードバックを参考に、改良を繰り返します。 MVP検証での注意点 本来の目的を見失わないことが重要です。ユーザーの意見に耳を傾けすぎると、本来の目的がないがしろにされてしまうことがあります。 もうひとつの注意点は、質問を準備しておくことです。開発に役立つフィードバックを得られるように、「必要ない機能はどれか」「使いやすさの5段階評価」など、ユーザーの感想ではなく具体的な回答が得られる質問を準備しておくとスムーズでしょう。 今回のまとめ せっかく商品が完成しても売れなかったら、開発にかかった費用と労力がすべて水の泡になってしまいます。そこで、MVPを取り入れることにより開発の最短ルートを選ぶことができ、開発にかかる費用を最小限に抑えることも可能です。 個人起業家は資本金が限られていることが多いので、少ない費用で商品を開発したい方はぜひMVPを取り入れてみてください。