デザインモデルの製作において重要な下地づくりと仕上げ

2021/09/06
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デザインモデルは試作品の一つであり、デザインを検討する際に製作します。また、デザインモデルは、展示会やプレゼンの際にユーザーに商品の魅力を伝えるため、外側のデザイン性を実際の商品以上に高めたモデルのことを指す場合もあります。商品の受注率を向上させるためには、デザイン性を高めることが必要不可欠であり、しっかりと作り込みを行うことが大切です。
そこで今回は、デザインモデルの製作において重要な下地づくりと仕上げについてお伝えします。

【目次】
1.デザインモデルの精度を大きく左右するパーツの組み立て作業
2.デザインモデルの表面を美しく再現するための下地作業
3.デザインモデルの最終的な仕上げを行う表面処理
4.今回のまとめ

デザインモデルの精度を大きく左右するパーツの組み立て作業

物の形状や大きさにもよりますが、デザインモデルを製作する際は多くの場合、部品やパーツ同士の組み立てを行って一つの物として完成させます。この部品やパーツの組み立て時、少しでもズレがあると全体が歪んだ印象になってしまい、精度が下がってしまいます。そのため、デザインモデルを製作する際には、部品やパーツ一つ一つの精度を高めながら製作することが大前提となり、組み立て時にも細心の注意を払う必要があります。
また、設計の段階でどのようにパーツ分けするかにより、パーツの組み立て後の精度に影響する場合もあり、デザインモデルの製作は、設計の段階から最後の仕上げまで気を抜くことができません。

デザインモデルの表面を美しく再現するための下地作業

例えば、自動車においては、ボディの滑らかさが見た目の美しさに大きく影響します。下地自体に凹凸や傷などがあると、いくら塗装を綺麗に施したとしても完璧な滑らかさを再現することができないため、丁寧な下地づくりが非常に大切です。また、モーターショーなどの展示会では、演出で当てられるライトにより粗が目立ってしまう場合もあるため、光のあたり方なども考慮して見せるためのデザインモデル、コンセプトカーづくりを行うことが重要です。
機械での調整に加え、人の手で細部まで調整することにより、人間の感性に訴えかけるデザインモデルを製作することができます。

デザインモデルの最終的な仕上げを行う表面処理

デザインモデルの仕上げの最終工程では、造形物に応じて研磨やメッキ処理、塗装、レザー貼りなどの表面処理が行われます。研磨やメッキ処理、塗装などを行うことで審美性を高めユーザーに具体的なイメージを持ってもらうことができると同時に、耐久性や耐摩耗性などの機能を付けることもできます。
なお、塗装は、職人の手作業で行われることが多く、職人の技量によって精度が大きく変わる工程でもあります。複雑な形状の場合は、特に塗膜の厚みを均一に塗装することが難しく、色の調色技術も職人の腕の見せ所です。

今回のまとめ

デザインモデルを制作する際には、部品の組み立て時のズレが精度に大きく影響するため、部品やパーツの一つ一つの精度を高めながら製作することが大前提となります。また、下地に凹凸や傷などがあると、いくら塗装を完璧に施したとしても滑らかな表面を実現することができないため、丁寧な下地づくりが非常に大切です。さらに、デザインモデルの仕上げとして行われる研磨やメッキ処理、塗装などの表面処理は、審美性を高めユーザーに具体的なイメージを持ってもらう上でとても大切な工程です。
このように、デザインモデルの製作は、設計の段階から最後の仕上げまで細心の注意を払いながら製作する必要があります。