商品の「独自の価値」とは何かしっかり考えることの重要性 2025/03/10 個人・中小企業向け 商品開発に関わる方なら、誰しもが「できるだけ多くのお客さまに自らの商品を届けたい」と思うことでしょう。実際に商品をヒットさせるには、開発において何を重視すればいいのでしょうか。 重要なのは単純な値段や見た目、機能ではなく、「独自の価値観」です。今回は、商品開発における独自の価値観の重要性について詳しく解説します。 【目次】 1. 「自分が欲しいと思ったから」では不十分 2. しっかり市場調査とブランディングを行いましょう 3. 今回のまとめ 「自分が欲しいと思ったから」では不十分 商品開発のきっかけとして、よく「自分が欲しいと思ったから」という言葉を耳にします。もちろんこれは間違った考えではありませんが、そうした商品が必ず売れるとは限りません。 たしかに、自分は一人の消費者ですが、自らのニーズが世間とは異なる可能性もありますし、独りよがりになりすぎてしまう可能性もあるでしょう。 ヒット商品を生み出すためには、多くの消費者のニーズを広く、もしくは一定の消費者のニーズを狭く、確実に捉える必要があります。 しっかり市場調査とブランディングを行いましょう 消費者のニーズを正確に把握するためには、まず市場調査を行わなければなりません。また、実際に商品開発に取り組む際は、ブランディングを意識することが大切です。 市場調査 市場調査とは、世間一般の消費者のニーズを調査し、それを商品開発のために分析することです。具体的な調査項目としては、以下のようなものが挙げられます。 ・普及率 ・所有数 ・過去または現在かけている値段 ・買い換えるまでの期間 ・購入時に重視するポイント 例えば、新たな鍋を開発する場合は、「各家庭にいくつの鍋があるか」「どんな価格帯の鍋が売れているのか」「何を重視して鍋を選んでいるのか」などを調査します。調査結果を分析すれば、新たな鍋に求められる価格帯や機能、消費者がかけられる予算の目安などが見えてくるでしょう。それらを基に商品開発を行うことで、消費者のニーズを確実に捉えられます。 ブランディング 消費者のニーズを捉えられたからといって、その商品が必ず売れるとは限りません。類似品やより安い商品があれば、消費者は簡単に流れていってしまうでしょう。 そのような事態を避けるために有効なのが、「ブランディング」です。ブランディングとは、商品の独自性をお客さまに知ってもらうことであり、成功すれば他の商品との明確な差別化が実現できます。 このようにブランディングが確立できた商品は、簡単に飽きられたり類似商品に負けたりすることがありません。ブランディングを構成する要素としては、以下のようなものがあげられます。 ・機能 ・ストーリー ・ターゲット ・シンボル ・イメージ 例えば、商品開発のきっかけとなったストーリーをアピールすれば、共感した消費者が購入してくれる可能性があります。そういった消費者は、単に値段だけを見て他の商品に流れたりはしにくいでしょう。 このように、ブランディングは商品のヒットだけでなく、中長期的な生き残りをも左右するのです。 今回のまとめ 商品をヒットさせたいと願うなら、単純に自分の欲しいものを作るだけでは足りません。市場調査をして消費者のニーズを把握し、それに基づいた商品開発を行う必要があります。 また、ブランディングが成功した商品は消費者によって明確に差別化され、簡単に飽きられたり、他の商品に負けたりすることがありません。そのため、類似商品やより安い商品に打ち勝つためには、商品開発からブランディングを行うことが大切です。