アイデアを商品化する際に考慮すべき2つのポイント 2021/09/03 column アイデアを商品化するにあたり、デザインや設計を行ってより良いものへと改良を進めることも大切ですが、その他にも特許申請や製造、販売の手配など、様々なことを考慮する必要があります。無駄なコストや時間が発生しないよう、商品化プロセスの全体を見渡しながら開発を進めることが大切です。 そこで今回は、アイデアを商品化する際に大前提となる特許の出願とアイデア漏洩の2点についてお伝えします。 【目次】 1.アイデアを商品化する際に特許調査を行いましょう 2.試作品製作の外注業者は慎重に選びましょう 3.今回のまとめ アイデアを商品化する際に特許調査を行いましょう 自社のアイデアをもとに商品開発を行うにあたり、まずは特許調査を行う必要があります。特許調査を行わずに開発を進めると、自社で開発した技術や商品が他社ですでに発明されていた場合に開発に費やした時間や費用が無駄になってしまいます。また、特許調査を行わずに商品を販売した結果、他社の権利を侵害してしまう可能性もあるため、商品開発を行う前段階での特許調査は必要不可欠です。 特許調査では、先行研究や技術を調査し、自社の発明がオリジナルといえるか検討する必要があります。他社の権利を侵害する可能性がある場合は、アイデアを練り直して回避策を検討することが大切です。また、特許調査で先行研究や技術などの情報を収集することにより、他社の権利侵害のリスクを回避すると同時に、効率的に開発を進めることができます。 特許申請を行うタイミング 特許は、早いもの順で新規制が認められた場合に与えられます。アイデアを商品化する際には、試作品が完成した段階で技術や発明を確認することができるため、試作品完成後に特許を出願することが一般的です。ただし、プレスリリースや製品・サービス提供開始前に特許の出願を行うと、実際の製品・サービスは権利の範囲とならない場合もあるため注意する必要があります。 試作品製作の外注業者は慎重に選びましょう アイデアを商品化する際、自社に設計や試作品製作の技術などがない場合は、外注業者に試作製作の依頼を行います。試作品の製作を外注業者に依頼する場合は、アイデアが外部に流出しないよう信頼できる業者を選ぶことが大切です。アイデアが外部に漏洩してしまうと、他社が先に商品を販売してしまうことなどによる利益損害のリスクが考えられます。 なお、外注業者からの情報漏洩を防ぐためには、外注業者と秘密保持契約(NDA)を締結することが大切です。秘密保持契約とは、アイデアや情報の無断使用や外部への情報漏洩があった際に損害賠償請求や差止請求を行うことができる契約のことであり、製作を依頼する前に締結しておくことが一般的です。 今回のまとめ 商品開発を行う際、まずは特許調査を行う必要があります。特許調査を行わずに開発を進めると、自社で開発した技術や商品が他社ですでに発明されていた場合に開発に費やした時間や費用が無駄になってしまう可能性や、他社の権利を侵害してしまう可能性が考えられるため、商品開発を行う前段階に必ず特許調査を行いましょう。なお、アイデアを商品化する際には、試作品が完成した段階で技術や発明を確認することができるため、試作品完成後に特許を出願することが一般的です。 また、試作品の製作を外注業者に依頼する場合は、アイデアが外部に流出しないよう信頼できる業者を選ぶことが大切です。外注業者からの情報漏洩を防ぐため、アイデアや情報の無断使用や外部への情報漏洩があった際に損害賠償請求や差止請求を行うことができるよう「秘密保持契約」を行うことが一般的です。