試作品製作で必ずおさえておくこととは?試作対象の3つの分類について 2022/11/21 column 自社で企画した商品の試作品製作を行うつもりだけど、製作過程ではどのような点に注意すべきなのかと気になっている方も多いのではないでしょうか。性能を確認すべき3つの対象がありますので、何に注意すべきかを事前に把握することが重要です。 ここでは、試作品製作の段階で気を付けるべき3つのポイントを解説します。初めて試作品を作る、前回の試作品製作で失敗してしまった方は、ぜひ参考にしていただき、製作を進めてみてください。 【目次】 1.試作品製作の根幹である部品の試作では強度や寿命などの性能検証が行われる 2.モジュールの試作の目的はモジュール単位で想定された性能の確認 3.最後の対象である製品の試作では性能のばらつきをチェック 4.今回のまとめ 試作品製作の根幹である部品の試作では強度や寿命などの性能検証が行われる 商品の根幹ともいえる部品製作の際は、部品の強度や耐久性、寿命などの性能検証を必ず行ってください。どのような商品も、機能をしっかり働かせるには部品が必要です。部品がなければ稼働しませんので、品質の高い部品を採用しなければなりません。 部品はメーカーに発注することも可能ですが、自社製作した部品も使えます。自社製作のものであれば商品にぴったりの部品ができあがるため、強度などを証明できれば試作品の成功率も高まります。 耐久性が高く寿命の長い部品を使うことをおすすめします。耐久性が高く、強度が強くても寿命が短いとすぐに部品が壊れてしまうため、性能検証で確認しましょう。 モジュールの試作の目的はモジュール単位で想定された性能の確認 試作品にモジュールを組み込む場合は、モジュール単位で想定される性能をチェックしてください。モジュールとは、複数の部品を組み合わせて1つの部品へと仕上げたものです。商品の中には1つの部品で稼働するものだけでなく、モジュールを組み込んで稼働するものもあります。 モジュールの場合は組み込んだそれぞれのパーツではなく、できあがったモジュールの性能を確認しましょう。複数部品を組み合わせてきちんと稼働するか、耐久性はあるか、寿命はどれくらいかといった点をテストします。 いくつかの部品を組み合わせると、上手く稼働できない可能性もあります。そのため、それぞれの部品がしっかり動いているか、モジュールとしての機能を果たしているかなど複数の点をチェックしてください。 最後の対象である製品の試作では性能のばらつきをチェック 試作品の最後の対象である製品は、いくつかのポイントをチェックする必要があります。 ・安全性 ・製品クオリティ ・組み立てにかかるコスト ・環境への影響 ・納品までの日数 商品が安全であると確認できなければ販売できません。発火や破裂といったトラブルなく使え、品質の高さを証明することが重要です。また、製品化するのであれば価格も決めなければなりませんので、組み立てにどのくらいのコストがかかるかもチェックしてください。 製品によっては稼働中に有害物質を出すものもありますので、環境への影響を考慮しなければなりません。組み込む部品にリサイクル品を使えれば環境に配慮した製品だと認められるため、部品選定の際にリサイクル品が使えるかを考えておきましょう。 企業から発注依頼が来た後は納期までに製品を納品しなければなりません。そのため、完成までに何日を要するかも確認してください。そうすれば納期に遅れる心配もないため、企業からの信頼を失わずに済みます。 今回のまとめ 試作品を作る際は、部品やモジュールの強度・耐久性・寿命といった点を検証しなければなりません。耐久性や強度が高く、寿命の長い部品だと認められれば品質の高さも証明できますので、製品価値が上がるでしょう。 すべての部品を組み立てて製品が完成した後は、安全性や製品のクオリティ、コストなどもチェックしてください。試作が成功すれば製品化に進みますが、安全性や品質を証明できなければ顧客に不利益をもたらすかもしれません。 信頼を失わないためにも性能検証が重要になりますので、試作段階で製品を細かくチェックし、高品質のものを提供してください。