モックアップとワーキングモデルの違いを把握する大切さについて

2022/09/15
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モックアップとワーキングモデルは、確かにどちらも試作品であることには変わりありません。しかし、見た目だけが製品同等なのか、実際に稼働するのかといった大きな違いがあります。実際に稼働するならワーキングモデルの方がいいのではないかと思われがちですが、モックアップにもしっかりとしたメリットがあるのです。
今回は、モックアップのメリットや、ワーキングモデルの重要さについてご紹介します。

モックアップとワーキングモデルとの違いとは

モックアップとは、模型という意味ももっていて、外観が実際に使用する製品そっくりのサンプルです。実際に稼働させたり使用したりすることはできないものの、完成系のイメージがしやすく、デザイン面の擦り合わせなどにも使用できます。
一方でワーキングモデルとは、実際に稼働させることができる模型を指しており、実際に稼働する部品の負荷などをチェックできます。設計に間違いがないかなどを検証することもできるので、細かい調整をすすめながら製品のブラッシュアップが可能です。

モックアップ製作を行うメリットとは

モックアップ製作をすることによって、実際に完成した製品のイメージを確認しやすい、担当者との擦り合わせや共有がしやすい、完成してからの修正などを減らせる可能性があるというメリットをもっています。
実際に完成した製品のイメージは重要で、カラーデザインひとつとっても実際にモックアップを手にしたときとサンプルとでは印象が大きく変わる場合もあります。モックアップを製作してから使いにくさを感じたり、ボタンの配列が違うことに気付いたりすることが可能です。
こうしたチェックは当然担当者とも共有する必要がありますので、相手に解りやすく説明するためにもモックアップは必要。イメージのすり合わせも可能ですので、あとから思っていたのとは違ったといった事態も回避しやすくなるでしょう。

モックアップ製作に欠かせないワーキングモデル

製品のイメージや部品同士のイメージができたら、続いては実際に稼働させて問題がないかチェックするためのワーキングモデルが必要です。モックアップでデザインや機能性について決まったら、量産試作をする前に実際に稼働する試作品を作ります。
そこでパーツ同士の干渉、耐久性、機能性をチェックし、さらに問題があるようなら細かく修正していくのです。

今回のまとめ

モックアップ、稼働しないものの実際の完成系と全く同じ形をしたサンプルで、ワーキングモデルは実際の製品と全く同じで稼働もできる試作品のこと。どちらも製品開発には必要なステップで、実際に実用した際の色や形、質感をチェックするのがモックアップです。さらに実際に稼働できる試作品であるワーキングモデルを製作することにより、部品や製品の製作はより精密でスムーズになるのです。両方の違いをしっかり把握し、試作段階で失敗しないようにしましょう。